linkerは「人と人」「人と情報」「人と物」をつなぐデザインユニットです。

ルネ・ラリック展を見てきた。

090805_00.jpg

こんにちは、taku-workです。
物置部屋に置きっぱなしだった本を仕事部屋へ移しました。
あまりの暑さとあまりの本の量にピラミッドを作らされていた人たちの気持ちがわかった気がします。

さて、先日、国立新美術館で行われている「ルネ・ラリック展」をみてきました。

生誕150年 ルネ・ラリック 華やぎのジュエリーから煌きのガラスへ René Lalique A Retrospective
http://www.nact.jp/exhibition_special/2009/03/lalique.html

ルネ・ラリックは19世紀後半〜20世紀に活躍したジュエリーデザイナー、ガラス工芸家です。
19世紀〜20世紀ということでアール・ヌーボー、アール・デコの両方のムーブメントで活躍していたようです。

今回の展示では前半はジュエリーの作品、後半はガラス作品という構成でした。
日頃見る機会の無いクラシックな雰囲気の作品が多く、そういう時代の空気を感じることのできる展示でした。

前半のジュエリー作品は植物や動物をモチーフにしたアール・ヌーボーの作品が多く、優雅な印象のものが多かったです。
デザインでオーナメントなどを扱う場合の参考になりそうです。
また、モチーフの展開の仕方が興味深い作品も多かったです。
「枯れ葉」をモチーフにしたブローチがあったのですが、これが妙に魅力的で印象にのこります。

後半のガラス作品はアール・ヌーボーからアール・デコへの移り変わりの中、作品が有機的なものから幾何学的な形態へ移り変わるのが面白かったです。
人物をモチーフに使っているものは少し気味悪いですが、それはそれとして、自分の知らない感覚だなぁという発見があって良いです。

ガラスの作品の後半ではカー・マスコットという展示エリアがあります。
カー・マスコットとは当時の自動車のボンネット先端にあったラジエーターキャップの装飾品のことです。
今の車でいうところのジャガーのボンネットで「がおーっ」てなっているヤツみたいなものですね。

カー・マスコットに使われているモチーフは、鷹、馬、彗星、女性像、トンボなど様々。
単純化して意匠されているものが多く、展示前半のアール・ヌーボーのものと比べると近代的です。
展示室には実物のイスパノ・スイザ(クラシックカー)にカー・マスコットをつけて展示してあるのでクラシックカーが好きな人にはさらに良いかもしれません。

それからルネ・ラリックのカーマスコットはこの展示以外でもトヨタ博物館で見られるようです。

トヨタ博物館:ルネ・ラリック カーマスコット展示室
http://www.toyota.co.jp/Museum/data/a03_07_1.html

ということで、
なんとなく知っているけど実物は見たことのなかったアール・ヌーボーのジュエリー作品を見れたり、カーマスコットという分野を知ることができた展示でした。
知らない分野の展示を見るのは良い刺激になりますなぁ。