ペルソナのキモはリサーチにかかってるということを経験してきました
みなさん、こんにちは、まーしーです。
なんだか目が回りそうなこのごろですが、いかがお過ごしですか?
かなり暑くなってきましたねぇ・・(@東京)
先日、Web担当者Forum × CSS Nite「実践ワークショップ」第2回に参加してきました。
Web担当者Forum × CSS Nite「実践ワークショップ」第2回『サイト設計の切り札「ペルソナ」開発工程を体験!』(2009年5月19日開催)
http://cssnite.jp/workshop/vol02/
ペルソナは少し前に初めて作ってみたくらいのレベルで、少し懐疑的な立ち位置でした。
懐疑的というとちょっと語弊があるのかもしれないのですが、
そもそもペルソナをつかってどうこうする、というのを完全にしっているわけではない、というのが原因だと思っています。
時間かかりながら
を読んで勉強しているところです。
(そういえば、近々新著がでるらしいですね〜)
websiteに関係する事例であれば、そこに訪れる人の代表例的な形を作り上げ、
その人だったらどう行動するか?どう思うか?という判断軸を作る、というものなんだと思っています。
ただ、ペルソナを作る過程に思いこみ等がはいっていると、ペルソナ自体が現実味を帯びてこないんじゃん?
その1人に限定できるのかな?という思いとかもあったわけです。
まず前者ですが、作る過程の前段階、リサーチが本当に重要なんだ、ということを知りました。
今回のセミナーは時間の関係でリサーチ後、ある程度ペルソナがかたまっているところからのスタートだったわけですが、
リサーチに基づいて今回の目的に関係しそうなネタ?が大量にあるわけです。
それらをグルーピングしたりしながら、思いこみを排除してペルソナを作っていく、という流れでした。
今回のセミナーはビジネスホテルが女性客獲得のためにサイトリニューアル、という目的がきまっていたので、
ターゲットがある程度きまっていました。
実際にペルソナをつくってみよう!
ということで、セミナーで実際にやった流れを少しご紹介。
今回使ったペルソナキット
リサーチに基づいて出てきたホテルに対する思いや過去の経験、普段どういうかかわり方をしているのかとかがたくさん。
多い多い。次のステップではこれを似たものにまとめていきます。
今回は時間の都合で似たものが同色になっていますが、どこにはいるのかわからない白色のものもありました。
分類してみるとこんな感じになります。
分類にはこれというルールはないとのことでした。
分類が終わると、そのグループに名前をつけてみます。
似たようなもののグルーピングがおわり、そのグループに名前をつけ終わると、それぞれのグループの中で何が重要か?
という事を今回の目的に鑑みて選別してみます。
各エリアの点線より右側にまとめられたのが重要そうな項目になりますね。
それぞれのグループで重要そうな項目が出そろうとペルソナの骨格を作るために
重要な項目を組み合わせていく作業になります。
ここではグループによって数が違いますが、これはあくまで今回のケースであってセミナーという前提でもあるらしく、
数はこれでなければならないということはないらしいです。
ここまで終わって、ペルソナシートの作成になります。
今回のペルソナがビジネスホテルに対してどう思っていたり、どう関わっていたりということをまとめていく作業になります。
この顔を選ぶのが本当に難しいらしいです(笑
実際に顔があるのと、ないのとでは印象もちがいますし、ペルソナに対する思い入れも変わってきますよね。
出てきたパーツを組み合わせてストーリーを書き上げていきます。
この過程をへて、ペルソナがペルソナとして独り立ちする、という流れ(らしい)です。
このペルソナがどう思うか?どう判断するか?というところを元に、目的(今回はウェブサイトのリニューアル)を成功に導くための施策なりを判定していくことになります(なるはずです)
完成したペルソナが良いペルソナとは限らない
いろいろと書きながらセミナーを振り返ってみても、わかったようでわかっていないような感じではあるのですが・・・
今回講師をされた大伸社の方もおっしゃってましたが、品質不良のペルソナができてしまうことはあるそうです。
それは経験不足などにも当然起因しているところがあるらしいです。
ちなみに品質不良のペルソナとは
- 目的不明なピンぼけしたペルソナ
- データに信憑性が低い疑わしいペルソナ
- 顧客視点になっていない(制作側に)都合がいいペルソナ
- 顧客理解が表層的な月並みなペルソナ
などがこれにあてはまります。
websiteを作ってる人だと、どういう人が使うか?とかを考えながら作っているかと思いますが、
意識ししていないと品質不良のペルソナの例としてあげた3つめ
顧客視点になっていない(制作側に)都合がいいペルソナ
になりがちな傾向があるのかも?と思いますね。
ただ、こういった品質不良のペルソナができてしまったとしても、
どうしてそうなってしまったのかを見直してみたり、検証する流れ・ポイントをあらかじめきめておき、
そこで検証し直すことでペルソナをよりよいペルソナに育てていくことができるようです。
こういった流れをへてペルソナを作ったあとは、ゴールにむけてのアイデアを考えます。
たとえば時間軸(サイトを使う前、使っているとき、使った後)とゴール(長期的、行動として、感情的な)の9分類などのフレームワークで考えてみたりする、という方法もあるようです。
このアイデア出しも無意識のうちに近いエリアにまとまってきてしまうので、全ての領域に対してアイデアを出すようにした方がいいとのことでした。
ペルソナを作るのは理想なんだけども実際にできるのか?
セミナーの最後の質疑応答などでも出ていましたが、
websiteを作るにしても小規模な会社の場合は費用・リソースの問題でキビシイのでは?というのがあげられていましたね。
これに対しては、作らない、のではなくとりあえずあるリソースから仮でも良いからペルソナを作成して、コンバージョンなどの検証ポイントを定めた上で、仮説を確かめペルソナを修正していく感じにしていけばいいのでは?というアドバイスが出ていました。
コストの面でできるか?というのは谷口さんが
ただ、今回のテーマをやるにあたって、当初から問題視していたのは、Web制作案件には予算が非常に少ないものもあり、特に弊社も含めた中小の Web制作業者は、ペルソナなど作ることが出来ないような予算でサイト制作をすることがほとんどです。
ペルソナを使った方が理想であることはもちろんですが、そのために「Webサイト」が、「普通」の人の手に届かないような存在になってしまっては、元も子もありません。
中小のWeb制作会社に、ペルソナは必要か | H2O Space. BLOG
http://h2o-space.jp/blog/archives/536
と書かれていたようにコスト・工数の問題は避けて通れないですよね。
また、今回は色がついていたのでグルーピングはできましたがやはりこの作業は難しいらしいです。
経験がある程度ないと見えない部分もある、とのことでした。
やらないよりはやるべし、ということなんでしょうね。
ペルソナをつくって、この人だったら?という軸をもうけることでアイデアが出やすくなる土壌を作る、ということもあるそうです。
軸がぶれているかどうかは運用の中で結果を見ながら調整していきます。
まとめ
ペルソナを作って、それがちゃんとつながるの?という疑問を解決するには至りませんでしたが、話を聞く感じでは成果につながるような印象を受けました。
こういう個人的な感覚は実際にやってみないとどうしようもないところですよね。
ペルソナを作る前段階のリサーチであったり、作った後の検証、というあたりはあまりやることがないので、
意識的にやってみようかな、と@crema,@taku-workに働きかけてみていきたいとおもいます。
1人でやるより3人でやった方が色々出てくるような気もしますしね!