本棚を例に情報デザインを少し考えてみる
こんにちは、taku-workです。あまり本を読んでいないなぁと思っていたのですが、最近読んだ本を数えてみたら思っていた数の倍ありました。半分は読んだのすら忘れているという始末。困ったものです。
今回は、情報デザインのお話などを少々。
情報デザインというとなんだか実体が良く掴めない印象があって人に説明するにはどうすれば良いのかなかなか難しいです。
一番身近なところでは本棚の本の並べ方なんかがそれにあたると思うのですがどうでしょうか。
皆さんは本棚に本を並べるときどう並べますか?
著者別、ジャンル別、著者別かつジャンル別あたりが多いですかね。
読んだ順とかサイズ別とかも有りますね。特に並べないという人もいると思います。
図書館とかで使われる分類法「日本十進分類法」(wikipedia:日本十進分類法)でという強者がいたら是非お目にかかりたい。
何のために、どう並べるか。
本棚に本を並べる時、特になにも考えなくても本は置けます。
でも何かしら目的をもって並べると本棚の使いやすさが格段に上がると思います。
「後で探しやすく」とか「見た目に美しく」とか、もしかしたら「家に来た友人に見栄をはる」という場合もあるかもしれません。
普段はあまり意識をしませんが、僕の本棚の並べ方は自分が後で探しやすいようにだと思います。
書店では出版社別(新書など)や出版媒体別(漫画単行本など)といった分類がありますがお客はその情報を覚えているのか若干疑問です。
僕はタイトルしか覚えていないのでその本があるコーナーを端から探すはめになります。
店内の検索用パソコンはその本が置いてあるコーナーまでしか教えてくれないので結局端から探します。
それがめんどくさくてamazonで買うことがほとんどです。
なので書店で本を探す時は「目当ての本を探す」というよりも、探している過程で「知らなかった本が目に入る」ほうが目的になりつつあるなぁと思うこのごろです。
どうしてあの並べ方なんでしょう。
書店側の管理の都合とか売りやすさとかも想像できなくはないのですけれども。
うまく並べるには。
情報の分類の仕方に「LATCH」という方法があります。
「5つの帽子掛け」と呼ばれるもので、以下の5つが情報を分類する大きな基準となるというアレです。
- Location (位置:住所別や地図や見取り図など)
- Alphabet (アルファベット:五十音順など)
- Time (時間:発売日順とか読み終えた順など)
- Category (分野:経済とかデザインといったカテゴリー別など)
- Hierarchy (階層:元々はContinuum (連続量)、大きさとか高さなど)
こういった方法をつかうと情報をわかりやすく分類することができます。
目的が「後で探しやすく」なら「タイトル」や「著者名」などの情報を「五十音順(Alphabet)」とか、「本の内容」という情報を「ジャンル別(Category)」もしくは個人の本棚なら「読んだ順(Time)」も場合によっては探しやすいかもしれません。
目的が「見た目に美しく」なら「本のサイズ」という情報を「大きさ順(Hierarchy)」でならべたり「背表紙の色」という情報を「色相順(Hierarchy)」でならべたりといった方法があるかと思います。
目的が「見栄をはる」なら「価格」という情報を「高い順(Hierarchy)」でならべてみたり「ページ数」を「多い順(Hierarchy)」でならべてみるのも面白いかもしれません。そんな目的の本棚みたことないですが。
最近話題のブックディレクターの幅允孝(はば よしたか)さんの本の並べ方を見るといろいろな本との「思いがけない出会い」を「ジャンル別(Category)」の切り口を広げることで実現してるんですね。
「仕事」というカテゴリーにおいて通常は並べて置かれない「マルクスの資本論」と「安野モヨコの働きマン」を同じと見なす。といった具合。
「仕事」カテゴリで分ける前に通常はビジネス書、漫画単行本といった「本のジャンル」で分かれていますしね。勉強になります。
というわけで本棚の並べ替えがしたくなってきました。
本の並べ方を考えて、ふと自分の本棚を見てみると「著者別」に並べていると思っていたのですが、実は大まかに分類しているだけで実際に並べているのは「著者別:五十音順」でもなくて「著者別:お気に入り順」だったことがわかりました。
更にはその著者別で分類した中の本の並びは「サイズ別」ということもわかりました。
うーん、気になりだしたら並べ替えがしたくなってきました。
サイズ別にするか、読んだ順にしてみるか、はたまたお気に入り順にするか。
あれ、情報デザインの話書こうと思ったのになんか本棚整理したいって話になってしまった。