東京都現代美術館で開催中の「フレデリック・バック」展にいってきた
こんにちは、taku-workです。
展示を何箇所か見てまわっての帰りの疲労感ときたら。
ということで、今回は東京都現代美術館で開催中の「フレデリック・バック」展のおはなし。
柔らかいタッチのアニメーションと原画やイラストレーションが見所です。
「フレデリック・バック」展
美術館サイト
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/126/
フレデリック・バックは1924年生まれのイラストレーター/アニメーション作家です。
絵画からテレビスタジオのイラストレーション、さらにはアニメーションへと活躍の場を広げていきました。
そんなフレデリック・バックの作品が数多く展示されています。
展示会場に入って最初の作品は本展のサブタイトルにもなっている「木を植える男」の映像です。
原作ジャン・ジオノによるストーリーを元に、色鉛筆の柔らかいタッチとイメージが重なって流れるようなアニメーションによって描かれています。
手法はアセテートフィルムという半透明のフィルムに色鉛筆で書かれた原画を元にアニメーションにしているそうです。
多くのセルが必要なアニメーションを一人で完成させることができたのもこの手法によるところが大きかったみたいです。
物語はとても静かで美しく、人の強さ、自然の力を感じさせる魅力に溢れています。
3.11以降の今だから感じることのできる部分も多いかもしれませんね。
フレデリック・バックは環境問題などについての作品を多く作成しています。
「木を植える男」のほかにも「大いなる河の流れ」という作品が展示されています。
海をテーマにしたアニメーション作品でアカデミー賞にもノミネートされています。
こちらも本展では一部が上映されています。
見上げる位置にある大きなディスプレイに映る水中のアニメーションはまるで自分が海の中にいるようで迫力があります。
これらのアニメーション作品はDVDで見ることができます。
「木を植える男」「大いなる河の流れ」の他にも7つ、計9つのアニメーション作品が収録されています。
気になる方は是非。
他にもフレデリック・バックがまだ美術学校の学生だった頃のスケッチや世界の各地を旅した際に描いた作品なども展示されています。
空間の表現力が高く、奥行きや広がりが見事なスケッチが多く展示されています。
アニメの背景画のようで物語の舞台になりそう物も多くありました。
そしてラジオ・カナダでのイラストレーター、セットデザイナー時代に作られたセットやアニメ作品も興味深いところです。
テレビ黎明期の中、試行錯誤で作られたアニメーションはいま見ても新鮮です。
ということで、
アニメーション作品から原画、スケッチなどなど盛りだくさんのフレデリック・バック展。
会期は10/2まで。
夏休みのお子さんといくのもよいかもなぁと思います。
同時期に「名和晃平 -シンセシス-」展もやってます。こちらは8/28まで開催中です。
合わせて見るのもよいですね。