モリサワの書体「フォーク」のことを調べています。
火曜/金曜担当の@cremaです。
今日の話題は、わりと「恥を忍んで」系のお話なのですが、間違ったままの知識は嫌なので、皆さまのお知恵拝借させてください。
先日、とある仕事をしている時に、こんな感じの昔の児童雑誌を模したデザインに、モリサワの「フォーク」という書体を使っている人がいたのです。こんな書体です。ポピュラーなので、見たことある人が多いかと。
で、私が、「こういうテイストのデザインを再現するのに、フォークは(新しいフォントなので)そぐわないのではないか?」と発言したのですが。
そこで「フォークって、本当に新しい書体なんですかね?」という疑義が提示され、せっかくなのでいつ発表されたか調べようということにしてみたのです。
で、色々検索していたのですが、まだ「フォークが何年に発表されたフォントなのか」という公式情報が見つけられません。モリサワのサイトには載ってないのですよね。私の検索能力の限界ですorz。
色々探している過程で見つけたのは、「フォーク」は、「タイポス」というフォントのそっくりさんというお話。例えばこんな記事など。
最近では、タイポスの代わりにフォーク(モリサワ)やスキップ(フォントワークス)を使う漫画も増えました。フォークは個人的には大好きな書体ですが、タイポスの「代わり」となると話も変わってきます。やはり代わりは代わりでしかなく、どうしても「本物ではない」という思いを拭いきれません。それは写研に対しても同じことで、中見出しアンチック体や石井太ゴシック体が代用の書体でまかなわれる現状を、心から肯定することができずにいます。
っで、そのタイポスのほうは、1969年に写研から発売されたという記事を見つけました。
この「タイポス」は、伊藤勝一・桑山弥三郎・長田克巳・林隆男をメンバーとする「グ ループ・タイポ」により開発された。そして写植文字盤として1969年(株)写研から、「タイ ポス35・37・45・411」のファミリーとして発売され、その後1972年に、「タイポス44・ 66・88・1212」などのファミリーが続いて発売された。
そっくりさんということは、フォークも同じぐらいの年代なのかなぁと類推はしているのですが、確証はなく。
そして、もっと検索していると、以下のような記述を見つけたりしまして......。
写植書体の多くが元ネタありだったりするからなぁ。
石井ファンテールは築地ファンテール体、
タイポスやフォークなんかは築地羅篆体の物真似だし。
羅篆形として直接的に継承されているのではないが、同じ傾向としてウッディ(リョービ)やフォーク(モリサワ)、キアロ(フォントワークス)などが挙げられる。レタリングの世界に大正時代の活字の伝統を感じ、知らず知らずのうちに受け継がれているのである。
不勉強につきこのあたりの正確な系譜や由来を明確に回答できない自分がいるため、詳しい方がもしいらっしゃいましたらご教示いただければと思い、記事にさせていただきました。お目汚し失礼いたしました。