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「体系的学習」について、夕食時に交わされた会話メモ


火曜/金曜担当の@cremaです。

世間はゴールデンウィーク、メールや電話やskypeがぐっと静かになる期間を利用して、日頃できない脳味噌のブラッシュアップをはかる準備を進めています。

その一環として、これまで断片的につまみ食いしてきた様々な分野の知識を「体系的に学びなおす」という取り組みを始めようとしています。しかし、体系的な学問にあまり慣れていないわたくし、どうやって学習を進めればいいのか、勉強大好きなうちの人にアドバイスを貰ってみることにしました。

で、夕食時の会話

私「物事を体系的に学ぶって、どうすればいいのかな?」

うちの人「教科書や書籍やガイドブックがある分野であれば、体系的な学習は可能だよ。まずは、その分野で定評のある教科書や書籍を探す。メインとなるのは1冊だけれど、複数の視点を持つために、必ずサブの書籍を4〜5冊探すこと。またガイドブックに挙げられたものは、丁寧にできるだけ全部辿ること」

私「その本を全部読み終わったら、どうすればいいの? 他の本は読むべきなの?」

うちの人「どんな分野であれ、関連する書籍が1000冊も2000冊もあることは、ほとんどない。だから、その分野の書籍は、できる限りすべて入手して読むこと」

私「書籍をできるだけ多く読めば、とりあえず終わりなの? 読み方にコツはあるの?」

うちの人「関連する分野の書籍を網羅的に読んでいくと、別の書籍間で同じトピックが何回も出てきたり、バラバラの知識のつながりができてくるのが実感できると思う。それから、書籍によって矛盾した解説があったり、同じ事象を別の言い方で説明したりする部分が出てくると思うよ。そのポイントを自分なりに整理していくわけ。」

私「ふんふん」

うちの人「そこぐらいにくると、自分が『分かっている』ということが、じわじわと分かってくるはず。ここまでやってきたことは、『その分野の知識』を得ることなんだけど、さらにここから『知識を得るとはなにか、ということに関する知識』を得るのが大切。いわば『メタ学習』の段階に入るのが必要だよ。」

私「『メタ学習』の知識を得るには、どうすればいいの?」

うちの人「ある分野で一流とみなされる人の『学問の仕方』を述べた本を探したり、分野を横断したクロスオーバー的知識を持った人の著作を読んだりするといいと思う」

私「なるほどね。そういう本を探してみる」

うちの人「マイケル・ポラニーの『暗黙知の次元』とか、読んでみてもいいかもね」

私「ふーん。じゃあ、Amazonで探すよ」

うちの人「あと気を付けて欲しいんだけど、世の中には、『学術知』と『技術知』というものがある。『学術知』が欲しい人には、今まで述べた方法は有効だけど、『技術知』が欲しい人には、今のような話は必要がない。体験を積み重ねることによってしか得られない『知』というのも当然あるわけだし。それから、書籍の無い分野についても、いままで話したことは一切通用しないよね。そういう場合は、書籍のある分野で『体系的学習』のやり方を身につけた人が、ジャングルに分け入るように書籍の無い分野に踏み込んでいくのがいいかもしれないと思うよ」

私「ふんふん」

うちの人「それから最後に言っておくけど、いまあるすべての『学問』は、どれも最終到達点じゃないというのは忘れないで。だから、何かの知識体系を『永遠』『普遍』『絶対的』だと思うのは、ばかげてるんだよ。」

暗黙知の次元-言語から非言語へ
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