Webサイトの原点はコンテンツであることを気づかせてくれる一冊
みなさん、こんにちは、まーしーです
はやいもので1月も最終週ですね。なんか喉の調子がよろしくなく気を抜くと風邪を引きそうです。気を引き締めて今月を乗り切りたいところです。
『これは「効く!」Web文章作成&編集術逆引きハンドブック』を読んでみた
「Web文章作成&編集術」というタイトルですが、内容は文章を書くというところも当然ながら、サイト全体を通して掲載するコンテンツを企画することや情報設計に関係するところまで話は多岐にわたっています。
ライティングの本とイメージして最初から読み始めると、少し想像とは違う所から話がはじまり、少し物足りなさを感じてしまうかもしれませんが、 よい文章をかくためのTips部分もしっかりと書かれてます。最初だけ読んであきらめてしまわないように要注意です(笑
文章を書かないといけない、書いている文章をもっとよくしたい、というTips的なものを期待している人は目次をしっかり読んで必要そうな所だけを読んでみるのが良さそうです。
個人的にはまだまだ文章がわかりにくいところがあるのでそのあたりをよくするために日々参照したいです。
実践編の前半で書くことに注目し、文章の見せ方や書き方の話。後半は校正や実際のWebサイト制作での依頼方法などより制作を意識した内容になっています。
応用編ではWeb特有の問題に対応するために、ライティングで対応可能なことについて書かれてます。文章の内容で対応できることもありますが、文章をWebサイトのどこにどのように掲載しておくかといった話やサイト運営におけるメール対応などの事にまで話が広がっています。
ライティングというところから情報設計を見てみる
Webサイトにおいて各ページで書くべき事、気をつけるべき事はページ単体で考えるのではなく、サイト全体で考えるべき事である、という基本に改めて気づかせてくれると共に、それをどのようにみせていくか?という情報設計の基本的なところまでかかれています。
情報設計についての有用な書籍は既に色々とあります。制作者が設計する部分からの視点が多いように個人的には思っていますが、 同じ作業を原稿・コンテンツを考えるという所をスタートにしているところが新鮮に映りました。
(ラベリングもライティングと考えると近いですね)
また、文章作成を担当することになった人のリテラシーにかかわらず、最低限知っておかなければならないこともしっかりと網羅してあります。制作者・発注者がどのようにライターに発注すべきか、気をつけるべき事なども書かれてあるので、制作を分担する際などには有用ですね。
Web担当者、制作者でそういう機会が多いけどまだまだ改善の余地があると思っている人は見てみる必要がありそうですね。
Webサイトを制作するという視点からこの一冊を見てみる
Webサイトを制作するにあたってはいろんな方が参加しますが
・ 発注者
・ サイト制作者(デザイン、実装etc)
・ ライター
と大きく3つの属性に分けてみます。
それぞれは自分の分野についての知識は豊富にありますが、この本はそれぞれに足りない部分を補ってくれると思います。加えて、その内容がそれぞれを繋いでくれる一冊になりそうです。
Webについて疎いライターがいたら、Webについて気をつけるべき事を学ぶことができそうです。
制作において、発注者(発注側)が原稿を担当することが多いとは思います。自社のビジネスについてうまく表現する際に気をつけるべき事もまとめられています。サイトに掲載する情報整理などはサイト制作者に依頼してしまう場合があるかもしれませんが、Webサイトに掲載する情報をどのように並べていくのか?という点については、原稿を書く際にも知っておくと、サイト全体の見通しがよくなるかと思います。
Webサイト制作者はライターに発注する際に気をつけることや、発注者に原稿を依頼するにあたり気をつけてもらう箇所、用意する物などを意識できそうです。
コンテンツの重要性を再認識
「ライティングをもっとよくしないと!」と思ってこの一冊を手にしてみたのですが、思わぬ形でWebサイトの基本を再認識させられました。
「はじめに」の所に処方箋という記述がありますが、目次を逆引き辞典の様に使用して、必要な箇所のみを読むという使い方でも十分満足のいく一冊だと思います。
ライティングを媒介にしてWebサイトの作り方などいろいろなことがつながっていくのがきれいに描かれており、日本語の重要性も再認識させられます。なにより、コンテンツがWebサイトにとって一番重要であることに改めて気づくことが出来る一冊でした。