文字に関する書籍二点。
こんばんは!火曜/金曜担当の@cremaです。
今日の夕方は、東京中色々なところで虹を見ることが出来たみたいですね。私はちょうど銀座を歩いていたのですが、横断歩道の手前で人々が一斉に同じ方向を向いて写真を撮っていたのです。で、「なんだろう?」とそっちを見てみると、大きな大きな虹がかかっていたのでした。→写真はこちらに。
さて前置きはここまでにして。
蔵書を全部きちんと読んでますか?
Web制作者の皆さんは、きっと沢山の技術書をお持ちでしょうね。私も、多分200冊位は、Webとデザイン関係の書籍を持っています。
しかし...。
きちんと最初から最後まで読んだのは、多分そのうちの二割にも満たない気がします...orz あとは持っているだけで満足してしまうというか...。
これではいけないと思い、ここのところ「絶賛蔵書再読キャンペーン」を行っているのです。
というわけで、まだきちんと読んでいなかった文字に関する書籍を、今日は二冊読んでみました。
「文字のデザインを読む。」
「ノン・デザイナー&デザイナーのためのデザイン発見書!!」とキャッチコピーが書かれた、文字デザインの入門書です。2005年の本なので、ちょっと古いのですが...。目次をざざっと見てみましょう。
- はじめに デザイン発見へ
- 1章 デザインの作業
- 2章 文字の表情
- 3章 音声と文字のカタチ
- 4章 和文書体の特徴
- 5章 欧文書体の特徴
- 6章 文字のオーケストラ
- 7章 デザインを解く
この本は、著者の高柳ヤヨイさんが、東海大学短期大学部のメディアデザイン論で授業した内容を基に書かれているということで、非常に初心者向けの内容となっています。
専門的な用語はほとんど使わずに書体の特徴を説明しているのと、作例のクオリティが高くないこともあって、はっきり言ってデザイナーの方には物足りないと思います。
やっぱり書体の本なのに、サンプルの文字が、MSゴシック/MS明朝/ダイナフォント系/Arialだったりすると、がっかりしちゃうんですよね...。
ただ、他の書籍と違う特徴としては、「3章 音声と文字のカタチ」が挙げられます。日本語特有のイントネーションやアクセントをロゴデザインに活かし、音の高低を視覚的に表現する技法の説明は、今までにあまり読んだことがなかったので、ちょっと面白いなと感じました。
それから、デザインが全く初心者の方にどのように説明をしたらいいのか、という手法の参考にはなるように思います。
- ASIN: 4883373983
- [単行本]
- 価格: ¥ 1,890
- ソシム
「20代デザイナーのレタリング」
さて、次の本です。
本と言っても、個人のデザイナーさんが自費で印刷されている20ページぐらいの小冊子が二冊なのです。
タイトルは、「20代デザイナーのレタリング vol.1 レタリングの基礎と明朝体」「20代デザイナーのレタリング vol.2 和文書体を書く」といいます。
私は、著者の宮原誉英さんのブログ「TYPE RHYTHM(旧名:20代デザイナーの文字組み)」のファンで、すごく愛読していたのです。
宮原さんは現役のデザイナーさんで、文字に関する仕事のエッセンスを具体的な作例を交えて、とても真面目な文体で綴る方です。
その方の出した冊子ならぜひぜひ読んでみたいと思って注文したのですが、その後隅から隅までじっくり読めていなくて、本当にすみませんでした(汗)。
今日改めて読み返しましたが、先輩デザイナーさんが後輩に噛んで含めるように教えてくれているような手作り感溢れる内容で、とても温かい感じなのです。
錯覚を考慮する話、文字の骨格の話、明朝体のエレメントの話、Macを使わず手書きでレタリングする話、レタリングの道具の話、などなど、デザイナーの方でも充分満足できるような本格的な内容です。
それにサンプルの書体も、モリサワのフォントを中心とした、デザイナーにはなじみの深いものばかりで、とても安心感があります。
この冊子は宮原さんのサイトで販売しているので、興味のある方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか?