「チャロー!インディア:インド美術の新時代」展を見て
こんにちは、taku-workです。赤坂、上野、銀座近辺の打ち合わせが好きです。
美術館とかギャラリーが近いので打ち合わせの後、ちょろっと行けてよいですね。
さて、今回は森美術館で開催中の「チャロー!インディア:インド美術の新時代」展を見てきました。
暇なわけではないですよ。打ち合わせで美術館が近いときは行くようにしてるのですよ。
現代美術、しかもインドということで、なんだかとっかかりがなくて見づらいかなと思いきやなかなか興味深い展示でした。僕は芸術論を語れるような広い知識も深い見解もないのでざっくりと感じたことなどを紹介します。
そういえばインドのこと何もしらない
そもそも、現代芸術うんぬんの前に現代のインドについて何もしらないことを作品を見ていて痛感しました。
インドに対してのイメージがステレオタイプなものしか持っていないのがよくわかりました。
日本でいうところの芸者に侍、トヨタに過労死みたいな感じですね。
森美術館の展示サイトには
本展では、インド現代社会が抱えるさまざまな矛盾、彼らの抱く夢や希望、未来へ向かうエネルギーと向き合い、その実像と新たな魅力に迫ります。
とあります。
作品にはインドらしいモチーフであったりメタファーが使われているらしいのですが、そもそもそのモチーフが何なのかわからなくて作品を見る時にズレというか違和感のようなものを感じました。
作品から現代のインドの実像にせまる前に、インドのことを知らない自分が見えたというわけです。
なんとなくこうなんじゃないかなと思えれば
以前、現代美術に興味がない知人が「現代美術はどうやって見ていいのかわからないから行きづらい」と言っていたことがあります。
現代美術というとなんだかわかりづらいものみたいな印象があるようです。
たしかに理解しづらい部分も多いですが、好きなように見て楽しめばそれで良い気がしますす。
以前ダミアン・ハーストの《母と子、分断されて》という切断した牛の作品を「この部分はロースだね」と言って笑っているおじさんがいました。そういう見方も小難しく考えるより楽しめて良いかもしれないと思う昨今です。
そういう僕はというと謎掛けとかそんな感じに近い見方をたまにします。
何々とかけてなんと解く、ってやつです。
現代美術はわりとメタファーをつなげていくようなコンセプチュアルな作品が多いのでそういうものを謎掛けで見ていくのが好きです。
そんなわけで謎掛けしやすいわかりやすい作品があると楽しくなります。
今回はスボード・グプタという作家の「Bullet」というバイクの作品がなんとなくこんなことを言わんとしているんじゃないかな、と謎掛けしやすくて楽しかったです。
インドとかけてロイヤルエンフィールド社のbulletと解く、さてその心は。
もちろん、この作品はキレイだなぁとか面白いなぁとかも大切です。
今回の展示の中でもプラバヴァティ・メッパイルの作品は好きです。グラフィックの繊細さがすばらしいと思いました。
チャロー(行こうよ!)にうまくはまれました
今回の展示のタイトル「チャロー!インディア(行こうよ!インドへ)」の通り、インドのことを考えるきっかけになったと思います。そういう意味で企画意図にうまくはまる良いお客ですね。
そういえば、"国"を切り口にした展示が最近多かった気がしますが、そういう流行りなんですかね。
集客しやすいのかな。伝わりやすいのかな。
あと余談ですが、会場内の一角にベビーカーにのってる外人の赤ちゃんがいまして、静かに寝ていたのでうっかり作品かとおもいました。紛らわしいのでお母さんは離れてはいけません。