linkerは「人と人」「人と情報」「人と物」をつなぐデザインユニットです。

[これから読む本]検索と発見のためのデザイン

火曜/金曜担当の@cremaです。

懇意にしていただいている浅野紀予さんから新刊の献本をいただきましたので、私はこれから拝読するということで、皆さまにもご紹介いたします。

出版社はオライリー、書名は「検索と発見のためのデザイン ―エクスペリエンスの未来へ」。

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プロローグに書かれているこの本のテーマについて、引用してみますね。

この本のテーマは、検索と発見のためのユーザーインターフェイスをデザインすることだ。適合率(precision)、再現率(recall)、オートサジェストやファセット型ナビゲーションでの関連度(relevance)といった、情報検索の基本をひと通りカバーしている。さらには、情報の視覚化や人工知能、拡張現実、多感覚検索(multisensory serach)などが、僕らが見つけ、学び、信じる情報をどんな風に形作っていくのか、そんな検索の未来を問いかける本でもある。

ふむふむ。出てくるキーワードがかなり「いま」っぽい雰囲気ですね。パラパラめくると、iPhoneのTwitterやFacebookアプリで検索する時のキャプチャが図版として掲載されていたりします。

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同じ「プロローグ」には、この本の大まかな概要も紹介されているので、ついでにご紹介しましょう。

1章 パターン認識

  • 検索の定義
  • なぜ検索が重要なのか
  • なぜ検索がこんなに難しいのか

2章 検索の解剖学

  • ユーザー、インターフェイス、エンジン、コンテンツ、クリエイターについて
  • ナレッジマネジメントと情報アーキテクチャについてのさらなる考察

3章 行動

  • ユーザーの心理と古典的な行動パターン
  • インタラクションデザインの要素と原則の紹介

4章 デザインパターン

  • デザインパターンの具体的解説
  • 特にウェブとモバイルを中心にした豊富な事例も紹介

5章 発見のエンジン

  • ブラウジング、セレンディピティ、発見、問題解決エンジンなどの説明
  • キオスク端末や双方向テレビなど、さらに多くのインターフェイスの紹介

6章 触れる未来

  • 情報設計の手法と成果物
  • セマンティック・ウェブ、ソーシャル検索、パーソナライゼーション、その他の可能性
  • 未来的な検索シナリオ

この概要を見ていると、単にPC用のWebサイトだけではなく、様々なシチュエーションでの「情報検索」についての知見を得られそうですね。

オライリーの本にしては小型軽量なA5サイズなのも、気軽に移動中に読むことができそうです。

というわけで、最近は大量の情報を色々な切り口で検索させるWebサイトの設計に携わっているので、心を改めて本書を拝読しておきたいと思います。

浅野さんありがとうございました!

検索と発見のためのデザイン ―エクスペリエンスの未来へ
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