linkerは「人と人」「人と情報」「人と物」をつなぐデザインユニットです。

「売れるデザインのしくみ」出版記念イベントに行ってきました。

火曜/金曜担当の@cremaです。

今日は、アップルストア銀座で開催されたウジトモコさんの新刊「売れるデザインのしくみ -トーン・アンド・マナーで魅せるブランドデザイン-」出版記念イベントに、お邪魔してまいりました。

ウジさんと言えば、コグレさんいしたにさんいちるさんなども参加された「視覚マーケティング実践講座 ブログデザインで自分ブランドを魅せる」という書籍でブロガーさん達を厳しくやさしく導いておられることで有名な、アートディレクターさんです。(詳しくは、このあたりのコグレさんのエントリをご覧あれ)

今日のイベントは、ウジさんのお相手に心理学ジャーナリストの佐々木正悟さんを迎え、「【デザイン×心理学】今まで語られてこなかった、その密接な関係とは?」というテーマでの書籍出版記念トークショーでした。

ウジトモコさん
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佐々木正悟さん
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目は、心が理解する用意があるものだけを見る。

トークショーの冒頭に掲げられたのは「目は、心が理解する用意があるものだけを見る。」という哲学者アンリ・ベルクソンの言葉。「ものを見るということは、目で見ているのではなく実は心で見ている」というのが今回のウジさんの著作の中でも重要なポイントなのです。

ターゲットの心理に訴えかけるデザインのために、いかに「トーン・アンド・マナー」を使いこなすか、失敗しないデザイン戦略のためにどのように「ポジショニング」をしていくかということが著作のメインテーマなので、主に「知覚、認識」などに関するお話しが進められました。

佐々木さんからは、「ものを文脈で見ること」についてこのような図版(同じ図形が「13」にも「B」にも見える)や、
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脳神経学者アントニオ・ダマシオの「ソマティックマーカー仮説」やギブソン夫妻の「アフォーダンス」のお話しなど、少し専門的な心理学のお話が提示されました。

そんな佐々木さんに対してウジさんが質問を投げかけるスタイルで、一時間のイベントはあっという間に終了。

この著作の対象読者層は企業内で決裁権を持つ経営者層で、その方々が「デザインをジャッジするものさし」を持つために書かれたということのように感じられました。前半はデザイン戦略における思考方法、後半は実際にどのようなグラフィックを用いてデザイン戦略を行うかの実践が説明されています。逆に、経営者層に対してプレゼンテーションするクリエイター/デザイナーが読んでも、十分に役立てることのできる内容だと思います。

ウジさん、素敵なイベントにお招きいただき、さらに書籍までいただいてしまいまして、本当にありがとうございました!

最後にこの本が気になる方々へのご参考として、主な見出しを挙げてみますね。

「売れるデザインのしくみ」

Part1 売れるデザインのしくみを考える

1)もう、ハズレのデザインを作っている暇はない?!

  • 検証!間違った印象はこんなにダメージを与えてしまう
  • 最小コスト、最短時間で作る、最強のデザイン戦略とは?

2)はずれないデザイン戦略を探せ!

  • デザイン戦略の「方位(direction)」を決める
  • デザイン戦略の「角度(reach)」を決める
  • デザイン戦略の「クラス(class)」を決める
  • デザイン戦略の「タイプ(type)」を決める デザイン戦略の「テーマ(concept)」を決める

3)ポジショニングデザイン=トンマナ攻略のススメ

  • マーケティングの視点を持つ

Part2 売れるデザインのしくみを使う

1)使える、実践デザイン戦略

  • トーン・アンド・マナーの取扱説明書

2)実践、トーン・アンド・マナー -トーン・アンド・マナーを使う

  • 写真を使う
  • グラフィックを使う
  • イラストやキャラクターを使う
  • テクスチャーを使う
  • コントラストを使う
  • ホワイトスペースを使う
  • フォントを使う

3)実践、トーン・アンド・マナー -デザインの印象を守る

  • レギュレーションを守る
  • リサイズ時の決まりと注意
  • ツール展開・メディア展開時の決まりと注意

Appendix ポジショニングデザイン実践ワーク

売れるデザインのしくみ -トーン・アンド・マナーで魅せるブランドデザイン-
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