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【Illustratorで学ぶ】「ベジェ曲線」習熟ドリル

みなさまこんにちは。

昨晩はlinker journal当番の日だったにもかかわらず、寝落ちしてしまってすっかり更新を忘れるという大罪を犯した@cremaです。。。

関係者の皆さま、誠に申し訳ございませぬ>< 平に平にお詫び申し上げますm(_ _)m

さて今日は、いま取り組んでいるIllustratorの初心者向け授業に関連した話題を、また取り上げたいと思います。

Illustratorのキモ「ベジェ曲線」

私がデザイナーの修行を始めたのは1999年でしたが、その時の会社では、ちょうどIllustrator5.5と8を切り替える時期でした。

オブジェクトの不透明度を変更したりシャドウをつけたりすることはできなかったので、そのような作業をしたい時にはPhotoshopを併用していた思い出があります。

そして上の人の方針もあったのですが、レイアウトの時にクリップアートや素材集的なものを使うことはほとんど無かったので、必要なモノは全てこつこつベジェ曲線で描いていました。

そして10年経った2009年現在、授業で使っているのは、CS4。

不透明度の変更やシャドウなんて遥か昔に実装済みで、いまや「ライブペイント(これも古いか)」とか「3D オブジェクト」なんてモノも扱えたりしてしまうんですね、これが。

すみません、ちょっと年寄りの繰り言になってしまいましたが...。

とにかく今のIllustratorは派手な機能をバンバン使うことができるので、初心者の人からちょっと目を離すと、そればっかり使ってしまう気がするのです...。

もちろん道具が便利になるのは悪い事ではないと思いますが、オリジナリティのあるイラストなどを描くなると、やっぱりベジェ曲線の基本を分かっているべきだと思うのですが、いかがでしょう。

ということで、前にも書いたことのある「CHEEBOWさんが教えてくださったトランプのマークをトレース」を授業に取り入れているのですが。

超初心者の人にとっては、どうもトランプのマークすら難しすぎるような雰囲気なのです。

どこにアンカーポイントを打つのか、ハンドルをどのように引っ張るのかというのが、感覚として掴みにくいのですよね。

【Illustratorで学ぶ】「ベジェ曲線」習熟ドリル

そこで、もっともっと初歩的なことからトレーニングが必要そうだと考えた私は、10年前に自分が初心者だった時のことを考えていました。

で、一冊の本を買ったことを思い出したのですよ。それが、これ。

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改訂二版〈Illustratorで学ぶ〉「ベジェ曲線」習熟ドリル

改訂二版〈Illustratorで学ぶ〉「ベジェ曲線」習熟ドリル

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  • [単行本]
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いま手に入れることができるのは改訂二版ですが、私は初版しか持っていないので、それにて話を進めさせていただきます。

この本では、まずハンドルを出さないでアンカーポイントを打ち、ただの直線を書くところからスタートしています。目次はこんな感じ。

Lesson1-1
ベジェで直線を描く
Lesson1-2
ベジェで曲線を描く
Lesson1-3
ベジェで直線と曲線をつなぐ
Lesson1-4
ベジェで曲線と曲線をつなぐ
Lesson1-5
文字を描いてみるPart1
Lesson1-6
文字を描いてみるPart2
Lesson1-7
文字を描いてみるPart3
Lesson1-8
「ベジェ」編集(つなげる)
Lesson1-9
「ベジェ」編集(けずる)
Lesson1-10
「ベジェ」編集(つなぎかえる)
Lesson1-11
「ベジェ」編集(変形させる)
Lesson2-1
円を描く1
Lesson2-2
円を描く2
Lesson2-3
円を描く3
Lesson2-4
スパイラルを描く1
Lesson2-5
楕円を描く1
Lesson2-6
楕円を描く2
Lesson2-7
スパイラルを描く2
Lesson2-7
波形を描く1
Lesson2-9
波形を描く2
Lesson2-10
波形を描く3
Lesson2-11
スパイラルを描く3
Lesson2-12
色々な図版を描く
Lesson3-1
長さ・角度の正確なパスを描く
Lesson3-2
長さ・角度が正確な三角形を描く
Lesson3-3
凸凹波形を描く
Lesson3-4
れんがを描く
Lesson3-5
連続した曲線を描く
Lesson4-1
吹き出しを描く
Lesson4-2
ビンを描く
Lesson4-3
星を描く
Lesson4-4
リンゴを描く
Lesson4-5
歯車を描く

そうかぁ。やっぱり「Lesson2-12 色々な図版を描く」で、初めてカタチのあるものを描いているんですよね(この本の中では、ごく簡単な「魚」「虫」「人の横顔」を描かせています)。

そこまでは、ひたすら基礎。

私の好きなサルサに例えれば(すみません、例えちゃいますが)、ベーシックステップだけで「Lesson2-11」までみっちり練習、的な。

アンカーポイントからハンドルを出す説明を「マラソンランナーの走りとコーチの指示」に例えているのが面白いです。

ちょっと引用してみますね。

今回のSAMPLE図のパスを描いた操作はコーチの指示のことで、そのパスはランナーの走ったコースなのです。
コーチとは、方向線を引き出したあなたのことでもあります。

ふむふむ。学習者が既知の事に例えて話すのは、効果的といいますものね。

この本をじっくり読んで、更なる授業内容のブラッシュアップを図りたいと思います。

先生は、皆さんとベジェ曲線が仲良くなって欲しいのですよー!なんて。