linkerは「人と人」「人と情報」「人と物」をつなぐデザインユニットです。

3人で働くということ

はじめましての方は、はじめまして!おなじみの皆様には、こんばんは!

linker journal」火曜/金曜担当の@cremaです。

昨日月曜日、@mersyの回から始まりました「linker journal」。

月曜日から土曜日まで、「日替わりお好み弁当」な感じでエントリをアップしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、私担当分の初回は、「3人で働くことの素晴らしさ」を再考してみようと思います。

ずっと1人で働いてきた。

2003年に独立して以来、案件によって様々な方と一緒に組んでお仕事をさせていただいてきた私。しかし実作業をするには、家で1人孤独に働いていました。

常駐のお仕事をしたことも、ほとんどありませんでした。

結婚しているので夫(プログラマ)はいるのですが、あまり一緒の仕事はしないので、案件の細かな内容を相談できる人がいませんでした。

会社で働いている人であれば、ちょっと隣の席の人に何かを聞いたり、雑談の中で解決のヒントや情報を交換できたり、自然にそんな日常的社会人生活をしていることでしょう。煙草を吸う人は「喫煙室での社交が意外と重要」という話も聞いたことがあります。

でも私は、もし何か人と相談事をしたければ、打ち合わせに行ったり、メールを書いたり、機密情報に気をつけながらmixi日記やブログを書いたり...というような、少し敷居の高いアクションを起こさなければなりませんでした。そして、それにすっかり慣れていました。

話し相手がいること。

しかしご縁があって、2007年後半から、本格的に@taku-workと仕事をシェアして働き始めることになりました。

お互い別々の自宅で、基本的にはオンラインだけのやり取りです。3人になった今もそうですが、仕事の相談は、Skypeのチャットでした。話が長くなりそうな時や、込み入った話のときは、Skypeの音声通話に切り替えていました。

「結局オンラインで仕事するのであれば、相談するのに敷居が高いのは変わらないのでは?」と思われるかもしれません。

しかし、仕事をシェアすると決めた人でなければ、ここまでみっちりSkypeで話をするのはご迷惑になると思ったので、それまではほとんど使わなかったのです。

「いつでも相談していいよ」という、ある種の「約束」「許し」的なものがあることにより、相談することへの敷居がぐっと下がったように思います。

資料などは、メール添付かGoogleドキュメントまたはDocwikiで交換していました(今は、資料の交換手段には変化がありますが、その話はまた後日)。

この時から、「仕事のことを相談できる人がいるって素敵」と思い始めました。

まず、考え/アイディアを言葉として口に出しキャッチボールしあうことで、脳が活性化されるというか、考えがとても整理されます。

お客様と話をする前(した後)に、まずは@taku-workと話をしなければならないので、そこで頭の中の多くの内容が整理され、質問をされることによって不明点なども浮き彫りになってくるわけですね。

そして話し合うことの効果は、@mersyが加わった3人組のlinkerを結成することによって、より明確になってきました。

3人の見ているポイントや得意分野が少しづつ違うので、より多角的な議論ができるようになってきたのです。また、お互いの観測範囲を報告しあうので、1人のときよりも広い範囲の情報が入手できるようになりました。

さらに、2人だとなんとなく緊張してかしこまっていた会話も、3人になると少し冗談を混ぜたりふざけたりして、より伸び伸びとしてきたように思います。そしてそのことにより、よりよいアイディアが生まれる兆しを感じています。

一緒に荷を担ってくれる人がいること。

一緒に働く人がいることが、もっと安心感をもたらすこともあります。

2008年の3月に私の父が急死した時、私は複数の案件を抱えていました。かなり急ぎの案件もあったのです。

軽くパニック状態になってしまった私でしたが、@taku-workと一緒にしていた仕事は、快く代理を引き受けてもらえました。

その時の安心感といったら...。絶対にお引き受けしている仕事に穴を空けたくない私にとっては、どれだけ心強かったか分りません。

その時の経験があることもあり、この2人に何かがあったときは、私は全力で仕事を何とかする心構えでいます。それが相方の務めですので。

でも、もたれかからない。

以上のような「3人で働くことの素晴らしさ」を享受しつつある私ですが、今後気をつけようと思っていることがあります。

それは、「もたれかからないこと」「ネガティブワードを言わないこと」「親しき仲にも礼儀あり」ということです。

私の心は弱いので、3人で働くことが当たり前になりつつあると、何となく甘えめいたものが生まれてきそうな予感があります。

「これぐらい許してもらえるだろう」とか「ねぇ、聞いて聞いて!こんな嫌なことがあったの><」などなど...。

親しくなればなるほど、どうしてもそのような感じになりかねません。

でもそれが、良い仕事を阻害する要因になる可能性もありますよね。3人は独立した大人同士であるわけですから。心理的に重い負担を感じさせるようでは、大人失格です。

というわけで、自らの甘えを断ちつつ、ユニットのために最大限の努力と貢献をし、3人でより良い仕事ができる環境を整えるのが、当面の心構えです。

初回ということもあり、なんだか決意表明めいたカタい話になってしまいました...><

次回からは、仕事上のTipsやネタなど、やわらかなほんにゃらな話も織り交ぜて進めていきますので、どうぞよろしくお願いいたします!

【追伸】
あ、今日はポッドキャスト「linkerのこんぶだしmeeting:2杯目」が公開されましたので、よろしければそちらもぜひ!